大規模なリフォームやリノベーションを検討しているものの、まとまった資金の用意に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。理想の住まいを実現するための一つの手段として、「不動産担保ローン」が注目されています。
自宅という大切な資産を有効活用するこのローンは、他のリフォーム資金調達方法と比べて、高額な融資を受けやすく、金利も比較的低めに設定されることが多いのが特徴です。しかし、不動産を担保にするという特性上、その仕組みやリスクをしっかりと理解しておくことが何よりも重要になります。
この記事では、不動産担保ローンがリフォームにどのように役立つのか、そのメリットや他のローンとの違い、そして利用する際に知っておくべき注意点まで、分かりやすく解説していきます。あなたのリフォーム計画を成功に導くための第一歩として、ぜひお役立てください。
「不動産担保ローン」とは、ご自身が所有している土地や建物といった不動産を担保(保証)として金融機関に提供することで、融資を受けることができるローン商品のことを指します。
リフォーム用だけでなく、それ以外の資金にも利用できる場合があります。
不動産担保のほかにも無担保リフォームローンがあります。
比較的簡素で、審査期間も短い傾向にあります。急なリフォームや小規模な改修に適していますが、不動産担保に比べて借入限度額が低く、金利も高めに設定されます。
既存の住宅ローンを利用されている方は、「借り換え」や「借り増し」という形でリフォーム資金を調達することも可能です。住宅ローンの控除の適用を受けられる場合や税制上の優遇措置が魅力となるケースもあります。反対に資金使途が、住宅の購入か改修に限定されるため、リフォーム以外の資金を同時に調達したい場合には不向きとなっています。
それに比べて不動産担保ローンは、高額融資と低金利という両面を兼ね備えていることが大きな特徴となっています。大規模リフォームや二世帯住宅への改築など、数百万から数千万円の費用が必要となった場合に向いています。しかし不動産を担保にするため、万が一返済を滞った場合に担保物件を失うリスクがあること、抵当権設定費用などの諸費用が発生することを考慮する必要があります。
項目 | 不動産担保ローン | 無担保ローン | 住宅ローン |
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借入額 | 〜1億円程度 | 数百万程度 | 数千万円程度 |
金利 | 年1.0%〜9.0%程度 | 年2.0%〜18.0%程度 | 年0.3%〜2.0%程度 |
返済年数 | 1年〜30年程度 | 1年〜10年程度 | 10年〜35年程度 |
メリット |
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デメリット |
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不動産担保ローンでリフォームを検討する方は様々な方がいます。下記のほうに詳しく紹介していきます。
大規模なリフォームやリノベーションを計画している人が挙げられます。数百万から数千万円の費用が必要な場合、無担保ローンでは足りないことが多いため不動産担保ローンを選ぶことが多いです。また、事業資金を必要とする経営者も利用を検討する場合があります。
複数のカードローンや消費者金融から借り入れがあり、金利負担に苦しんでいる方が「おまとめローン」として不動産担保ローンを検討することがあります。
住宅ローンを除くローンでは、比較的返済期間が短いものが多いですが、不動産担保ローンは最長30年〜35年といった長期の返済期間が設定できる場合があります。これにより、月々の返済負担を抑え、家計に無理なく返済を続けたいと考える方が利用を検討します。
不動産担保ローンをする場合には、大きなリスクが伴います。
まず、ローン返済が滞った場合、金融機関は担保とした不動産を競売にかけるなどして債権を回収します。
他にも、契約時の諸費用が高額になったり、不動産価値が下落するケースもございます。
これらのことを避けるためにも、収入の増減を視野に入れた無理のない返済計画の徹底、諸費用の事前準備、金利タイプの選択、不動産価値の定期的なチェック、返済の相談を行いましょう。
相続で取得した土地と節税目的で建てた賃貸アパート(親の所有物件)を担保に、銀行のアパートローン残債2,500万円を維持しつつ、二番抵当で1,000万円をリフォーム費用・納税資金として15年返済・月約8万円の返済計画で調達。さらに将来の修繕に備え1,500万円までの融資枠も確保したことで、空室対策や税金滞納への対応と資産価値維持を図りました。
参照元:ASAX(http://asax.co.jp/case/?id=1685603572-445978)
築30年の木造アパートを相続した不動産賃貸業のお客様は、空室や税負担で赤字が続き、リフォームや運転資金を含めた資金調達を希望していました。A社は、既存ローン返済分を含めた2,000万円を単独契約で融資し、月々13万円・20年返済のプランを提案。繰上げ返済も可能とし、柔軟に対応することで経営再建をサポートしました。
参照元:ASAX(https://www.asax.co.jp/case/?id=1685603572-448290)
60代のお客様は、数年前に父から1棟マンションを相続され、大規模修繕と自宅のリフォームを検討しました。いくつかの銀行に申し込みを行ったが、差し押さえ履歴を理由に断られていました。今回、S社とのやり取りで不動産価値を考慮して大規模修繕とリフォーム費用を融資し、解決しました。
参照元:SBI新生インベストメント&ファイナンス(https://www.shinsei-if.com/loan/financing_case/case6.html)
不動産担保ローンとは、ご自身の不動産を担保として金融機関に提供することで、融資が受けられるローンのことです。
不動産の価値に応じた融資が受けられるため、比較的大きい融資を受けることが可能となり、大規模なリフォームをすることができます。また、返済期間が長く、金利も低くなるといった恩恵を受けることができます。
自身の不動産という大切な資産を有効活用できる強力な選択肢ですが、そのメリットとデメリット、そして何よりもリスクを十分に理解した上で、ご自身の返済状況や将来のライフプランを慎重に検討し、最適な選択をすることが重要です。
ここでは、大阪に拠点を持ち、個人向けの不動産担保ローンを提供している会社の中から、諸費用無料項目(※1)が多い3社を紹介します。(2021年6月調査時点)
※1.事務手数料、調査料、繰り上げ返済費用、解約金
ビジネスクルー
三鷹産業
SKトラスト