不動産担保ローンは、自宅や土地を担保にすることで、無担保ローンより高額・低金利で借りやすいのが特徴です。その一方で、担保になる不動産そのものを狙う闇金(ヤミ金)や悪質業者も存在します。「銀行に断られた」「急いで資金が必要」といった状況につけこまれると、法外な利息だけでなく大切な自宅や土地まで失うおそれがあります。ここでは大阪で不動産担保ローンを検討している方に向けて、闇金の手口と見分け方、正規業者の選び方、万一のときの相談先をまとめました。
闇金とは、財務局や都道府県の貸金業登録を受けずにお金を貸す業者と、登録があっても法律違反の高金利で貸し付ける業者のこと。不動産担保ローンを扱う会社も例外ではなく、貸金業を営むには登録が必要で、登録は3年ごとに更新されます。
不動産を担保にする闇金が怖いのは、利息の取り立てだけでなく、登記書類を悪用して不動産の名義そのものを奪おうとする点です。借入額が数百万〜数億円と大きい分、被害も深刻になります。
| 比較項目 | 正規の貸金業者 | 闇金・悪質業者 |
|---|---|---|
| 貸金業登録 | 財務局長または都道府県知事の登録あり | 登録なし、または架空・他社の登録番号を詐称 |
| 金利 | 利息制限法の上限(年15〜20%)以内 | 上限超え。年率数百〜数千%の例も |
| 審査 | 返済能力と担保物件を調査 | 審査なし・形だけで即決 |
| 担保の設定 | 抵当権の設定登記(司法書士が関与) | 権利証の預かり、白紙委任状、所有権移転を要求 |
| 連絡先・所在地 | 会社所在地・固定電話を公開 | 携帯電話のみ、所在地が不明 |
| 契約前の費用 | 融資前に保証金などは求めない | 「保証金」「手数料」の先払いを要求 |
権利証や印鑑証明書は、不動産の名義変更に使われる書類です。これらを手に入れ、所有者が知らないうちに名義を移して転売したり、勝手に担保を設定したりする手口が知られています。「審査のために原本を預かります」と言われても、理由と返却日が書面で示されない場合は渡してはいけません。
委任先や委任内容が空欄の白紙委任状は、後から自由に書き込めるため、不動産の名義変更などに悪用されます。貸金業法では貸金業者が白紙委任状を取得することは禁止されており、求められた時点で違法業者を疑うべきです。
正規の不動産担保ローンでは、担保は抵当権(根抵当権)の設定登記が基本です。「形だけの売買契約」と称して名義を移させたり、返済が1回遅れただけで所有権が移るような代物弁済の予約を結ばせたりする場合は、不動産を手に入れることが目的の可能性があります。契約前に登記の目的(抵当権設定か所有権移転か)を必ず確認しましょう。
「融資の前に保証金が必要」「審査を通すための手数料を振り込んでほしい」と求め、入金後に連絡が取れなくなるのが、いわゆる貸します詐欺(融資保証金詐欺)です。大阪府もこの手口への注意を呼びかけています。
「金融庁のデータで借入できない状態になっているので、解除費用を払ってほしい」といった勧誘も確認されています。金融庁は個人の信用情報を管理せず、個別の貸付けにも関与しないため、このような請求は闇金の可能性が高いとされています。
広告に架空の登録番号や他の貸金業者の登録番号を載せ、正規業者に見せかける手口もあります(金融庁)。番号が載っているだけで安心せず、商号・所在地と一致しているかまで確認しましょう。
正規の貸金業者は貸付け前に必ず返済能力を審査するため、審査不要や必ず貸すといった文句は使えません。不動産担保ローンでも担保評価や登記簿の確認は必須です。「物件も見ずに即決」「今日中に必ず入金」など、調査を省くような話には注意が必要です。
正規の貸金業者は、公式サイトや広告に「大阪府知事(3)第12345号」のような登録番号を表示しています。番号を載せていない業者は闇金の可能性が高いと考えましょう。
番号の詐称もあるため、相談前に金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で商号・登録番号・所在地が一致するか確認します。電話で確かめたい場合は、日本貸金業協会の貸金業相談・紛争解決センター(0570-051-051)でも確認できます。大阪府は無登録業者の一覧も公開しています。
登録番号の括弧内の数字は更新回数を表します。登録は3年ごとの更新なので、数字が大きいほど営業歴が長い目安になります。
貸金業者は、利息制限法に基づき借入額に応じて年15〜20%以内で貸し付けなければなりません。出資法の上限(年20%)を超える金利は刑事罰の対象です
参照:日本貸金業協会 上限金利について(https://www.j-fsa.or.jp/association/money_lending/law/maximum_interest_rate.php)
| 借入元本 | 利息制限法の上限金利(年率) |
|---|---|
| 10万円未満 | 20% |
| 10万円以上100万円未満 | 18% |
| 100万円以上 | 15% |
不動産担保ローンは100万円以上の借入れがほとんどのため、上限は実質年15%と考えてください。事務手数料などを含めた実質年率が15%を超える提案は、登録業者を名乗っていても要注意です。
逆に、他社より極端に低い金利を提示して気を引き、手数料や保証金で回収するケースもあります。表面金利ではなく、諸費用を含めた総返済額で比較しましょう。
闇金は業者名と携帯電話番号だけを載せ、正体を明かさないことがあります。会社所在地、固定電話、代表者名が公開され、実際に店舗で面談できるかを確かめましょう。
正規業者は登記簿の確認、現地調査、返済計画の確認を経て融資額を決めます。物件を見ずに金額を即答する、必要書類が極端に少ないといった場合は注意が必要です。
担保の登記は、通常は司法書士が本人確認と意思確認を行ったうえで申請します。登記の内容が「抵当権設定」か、担当する司法書士は誰かを契約前に確認し、白紙の書類には署名しないようにしましょう。
契約前に「保証金」「審査料の前払い」「信用情報の解除費用」を振り込むよう言われたら、その時点で取引をやめてください。調査料や事務手数料は、正規業者では契約時に融資金から差し引くのが一般的です。
闇金でないことを確認できたら、次は条件面で自分に合う会社を絞り込みます。
不動産担保ローンは物件の調査が必要なため、物件所在地と会社が離れているほど日数や調査費用がかかります。大阪の物件なら、地元で実績のある会社に相談すると手続きがスムーズです。店舗で担当者と直接話せる点も、闇金対策として安心材料になります。
不動産担保ローンは借入額が大きいため、わずかな金利差でも利息の総額が大きく変わります。表面金利が低くても事務手数料や調査料で実質的な負担が重くなることがあるため、諸費用込みで比較しましょう。
融資金額はおおむね100万円程度から数億円までで、担保評価の方法が会社ごとに異なるため融資可能額も変わります。数社に見積もりを依頼して条件を比べると失敗が少なくなります。
ただし、物件の価値に対して多すぎる融資を受けると、返済が滞ったときに物件だけでは完済できない恐れがあります。「評価額以上に貸す」という話は、闇金の勧誘である可能性も疑いましょう。
事業資金など期限がある資金では、融資までの日数が重要です。正規の不動産担保ローンは最短でも翌日〜数日が目安です。物件調査を省いて「必ず当日に融資」と断言する広告は、誇大表現やおとり広告を疑いましょう。
不動産担保ローンは不動産を物的担保として提供するため、原則として連帯保証人が不要な契約が多いです。ただし、第三者名義の不動産を担保にする場合や、申込者が法人の場合は保証人を求められることが多いため、事前に確認しましょう。
返済方法には元利均等返済、元金均等返済、ボーナス併用返済、利息のみを払い元金を一括返済する方法などがあります。返済期間も短期から住宅ローン並みの長期まで幅があるため、返済シミュレーションで月々の負担を試算してから選びましょう。
融資対象者の年齢を制限している会社もあります。中途解約の違約金や繰上げ返済手数料も会社によって扱いが大きく異なります。長い返済期間中に計画が変わることも想定し、自由度の高い条件を選ぶことが大切です。
違法な高金利の請求や悪質な取り立てを受けたら、契約書や返済の記録、業者とのやり取りの録音などを証拠として残すことが大切です。言われるまま追加で支払う前に、下記の窓口や弁護士・司法書士に相談してください。
まず登記事項証明書を取得し、見覚えのない登記が入っていないか確認します。法務局には、不正な登記申請を防ぐための「不正登記防止申出」という制度があるので、管轄の法務局や司法書士に早急に相談しましょう。
| 相談先 | 相談できること |
|---|---|
| 大阪府 商工労働部 金融課 貸金業対策グループ | 登録業者かの確認、貸金業者への苦情・相談 |
| 大阪府警 ヤミ金融事犯に関する相談 | 恐喝的な取り立て、違法な貸付けの被害 |
| 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター(0570-051-051) | 登録確認、ヤミ金への対処法、借金の相談(無料) |
| 金融庁 金融サービス利用者相談室 | 金融庁を装う勧誘、違法業者の情報提供 |
| 弁護士・司法書士 | 契約の無効主張、取り立ての停止、登記の回復 |
A. いいえ、貸金業登録のあるノンバンクなら合法です。ノンバンクは担保物件の価値を重視して審査するため、銀行より柔軟な場合があります。ただし審査そのものを省く業者は闇金を疑いましょう。
A. 安全ではありません。取り立てが穏やかだと宣伝していても、無登録や高金利であれば違法な闇金です。
A. 年109.5%を超える高金利の貸付け契約は法律上無効とされ、利息を支払う必要はないと考えられています。個別の対応は状況で異なるため、弁護士や司法書士に相談してください。
A. 番号の詐称や他社番号の流用があるため、表示だけでは判断できません。金融庁の検索サービスで商号・所在地まで一致するか確認し、金利が上限以内かも併せて確かめましょう。
不動産担保ローンの闇金は、高金利だけでなく権利証や白紙委任状を使って不動産そのものを狙います。申し込む前に、登録番号を金融庁のサービスで確認し、実質年率が15%以内か、担保が抵当権設定かを必ず確かめましょう。
ここでは、大阪に拠点を持ち、個人向けの不動産担保ローンを提供している会社の中から、諸費用無料項目(※1)が多い3社を紹介します。(2021年6月調査時点)
※1.事務手数料、調査料、繰り上げ返済費用、解約金
ビジネスクルー
三鷹産業
SKトラスト